2017年7月11日(火曜日)

家屋に加えた修繕と相続税評価

カテゴリー: - shiokara @ 17時25分17秒

家屋に加えた修繕等についての取り扱いについて、実際の調査の現場で指摘事項として相続発生前2年頃に行われた修繕費が家屋の価値を上げたとして修繕費の70%相当額を家屋の評価額に加えるべきである旨の主張を受けた。

これについては、規定取り扱いが一切無いので理論構築して主張を行った。

根拠法令

評価通達89
財産評価通達に於いて家屋は1棟の建物を評価単位として、固定資産税評価額に倍率を乗じて計算した価額により評価する。

平成14年7月4日国税庁資産税課試算評価企画官室「資産税質疑応答事例について(情報)」
57 増改築等に係る家屋の状況に応じた固定資産税評価額が付されていない家屋の評価
 
【照会要旨】
 所有する家屋について増改築を行ったが、家屋の固定資産税評価額が改訂されず、その固定資産税評価額が増改築に係る家屋の状況を反映していない場合には、どのように評価するのか。
 
【回答要旨】
 増改築等に係る家屋の状況に応じた固定資産税評価額が付されていない家屋の価額は、増改築等に係る部分以外の部分に対応する固定資産税評価額に、当該増改築等に係る家屋と状況の類似した付近の家屋との構造、経過年数、用途等の差を考慮して評定した価額 (ただし、状況の類似した付近の家屋がない場合には、その増改築等に係る部分の再建築価額から課税時期までの間における償却費相当額を控除した価額の100分の70に相当する金額)を加算した価額(課税時期から申告期限までの間に、その家屋の課税時期の状況に応じた固定資産税評価額が付された場合には、その固定資産税評価額)に基づき財産評価基本通達89((家屋の評価))又は93((貸家の評価))の定めにより評価する。

【関係法令通達】
 評基通89、93

(2)時価の意義

財産の価額は、時価によるものとし、時価とは、課税時期(相続、遺贈
若しくは贈与により財産を取得した日若しくは相続税法の規定により相続、
遺贈若しくは贈与により取得したものとみなされた財産のその取得の日又は
地価税法第2条《定義》第4号に規定する課税時期をいう。以下同じ。)に
おいて、それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引
が行われる場合に通常成立すると認められる価額をいい、その価額は、この
通達の定めによって評価した価額による。

以上が評価の根拠となる規定である。

これらの規定においてはに「増改築等」とあるが、これに修繕を含むかどうかは定かではない。
建築基準法の定義では、改築は「従前の建築物を取り壊して、これと位置・用途・構造・階数・規模がほぼ同程度のものを建てること」で、間取り的にもほぼ同じものを指しており、普通に建替える場合には、「新築」扱いとなり、従前のものと著しく異なる場合には、「新築」または、「増築」扱いとなる。なお内部の間仕切を変更すること自体については、上記の通り「改築」の定義があるので 「改築」とは言わない。
従って、増築は新たな建物を従来の建物に連結させるものであるが、増築部分は当然に新築と同様であり、柱、梁、壁、屋根の基本構造体を新たに作るものであるから、固定資産税において評価が無くとも建築中の建物と同様の評価を行い、家屋の評価額に加えるべきである。また、改築は、建物の基本構造体を
新しいものに取り替えることを言うから同様に評価すべきである。
家屋の修繕は一般的に、内装の更新、外壁の塗装、浴槽の入れ替え、システムキッチンの入れ替え等、建物に付着し固定資産税評価においては建物と一体として評価するものであり、建築当初は、評価額に含まれているが、これらの修繕については,常識的な範囲の修繕であれば、固定資産税評価額を評価替えすることは無い。
過去に於いてもこのような生活に必要な維持管理するする費用は建物の評価額に影響させることはなかった。特に震災後は、このような修理は数多くあり、これについても通達等において、評価の対象となる旨の通達は一切無い。

従って、上記国税庁の質疑応答事例に言う増改築は、通常であれば固定資産税評価額に反映させるべき、建物の基本構造体を更新した場合に、固定資産税評価額が評価替えされていない。または、増改築の事実を知らず評価替えされていない場合の規定であると考えるのが妥当である。もちろん当初に比べて著しく高価な材料を使用した場合等、たとえばユニットバスを耐用年数の長い大理石製の風呂に換える等、常識外の過度な修繕は、実際に建物の時価を増加させる場合もあり例外として課税すべきであると考える。

本件の場合は、当方の主張どおり修繕費についての修正は行わなかった。
しかし、今後も調査に於いて同様な指摘はあるものと考える。なお、相続対策として生前に住居の修繕を勧める業者があるが、実際に必要な修繕リフォームであれば、行うべきであるが、単に相続対策として行うべきではない。事実評価が変わらないと言うことは、修繕に要した資金は建物価値を上げないということなので、特に必要の無い修繕を行い、相続税を減らすよりは、相続税を支払って資金を残す方が有利であると考える。従って修繕を借入で行うなどは論外であり、これにより利益を得るのは施工業者、修繕を勧めた税理士等、銀行である。

(注)この取り扱いは、税理士塩川眞一の見解でありますので引用される場合は、引用元の記載をお願いします。


2016年10月7日(金曜日)

税法解釈について

カテゴリー: - shiokara @ 17時20分03秒

税法解釈について、税法上、どのように判断すれば良いのか迷う事例があったとします。この時何を拠り所にするかですが、当然税法を調べて、その運用について通達を調べます。その後に、国税庁の公開事例集、市販の事例集を確認します。ほとんどこれで答えが出ます。では事例集に出ていない場合はどうするのか。私は、税法、通達から答えを出し、確証がない場合は、不服審判所の裁決や判例を確認して答えを出します。ただし、さすがに誰もしていない節税策で金額が億を超えるものについては、国税局の事前確認制度を利用しました。(内容が節税策だったので非公開でした。)
私の場合は、税法解釈の理論構築ができると、当たり前のこととして迷いがないのですが、他の税理士は、不安が残るらしい。ですのでまず市販の事例集で調べるケースが多いそうです。法律をあまり見ない。だから事例集にないと判断できないことになるらしい。知り合いから聞かれることがありますが、法律と通達で説明しても事例集がないと安心できないらしい。だから国税局の相談室は、税理士からの質問が多かったので、今は廃止されました。
おそらく私は税務署にいて、調査の時は税法をもとに事実関係を判断する習慣があったからだと思います。事例集になくとも税法で判断できます。

税務署や相談室が何か判断に使う特別な事例集をもっているかのように思いますが、実は、税法、通達、市販の公開事例集で、税理士と同じもので判断しているのです。ですから税理士と調査官は同じ土俵で相撲を取っているのです。

市販の事例集、解説集にも誤りが時々あります。他の事例集を参考にしているせいでしょうか。市販の事例集を根拠に税務判断を行うと痛い目に遭います。

また、税務署調査官にも当然誤りがあります。本人の税法の理解が悪く、無茶を言うことも良くあることです。調査は事実関係と法解釈の戦いです。事実関係は納税者の行為によっては、争えない場合もありますが法解釈は事前に検討すれば負けることはありません。そのためには事例集に頼らず基本に返り税法に従って判断することが必要なのです。


2015年11月4日(水曜日)

タワーマンション節税の危うさ

カテゴリー: - shiokara @ 00時01分43秒

タワーマンションを利用した節税対策に税務調査のメスが入りそうです。そろそろ来るかなと思っていましたが、報道では、相続財産のタワーマンションを相続後に売却した場合に、相続税申告に記載した評価額と売却額に大きな差異がある場合は、評価額を見直すというものです。評価額は、相続税法においては時価とあり通達により個別の評価方法を定めています。ただし、通達により算出した時価の額が著しく不適当な場合は、通達の評価方法を認めないということです。
そもそもタワーマンションを利用した節税は、タワーマンションの評価額が、持分の少ないことで低くなった土地の評価額と階数の関係ない建築価額を基にした固定資産税の評価額により、流通価格に比べて非常に低いことを利用した節税策です。この対策の肝は、流通価額が相続税評価通達による評価額より著しく低いということです。報道では、相続税の場合ということですが、贈与税の場合も同様でしょう。すでに実行している方にとっては、税務リスクが一番の心配でしょうが、それ以上に怖いのはタワーマンションの中古物件価額の下落です。正直この節税対策は流行りすぎてタワーマンションの供給が過剰になっていると思います。実行した方は、転売ができないので最低3年以上に塩漬けになるでしょう。都心はまだ大丈夫でしょうが、この報道で買い控えが増える可能性がありますし、実際に課税があれば、下落がさらに進む可能性があります。
節税と課税は常に競争の関係にあります。有効な節税策は流行れば必ず課税されます。
私は、今は改正され利用できませんが定期金評価を利用した節税対策を開発し、効果の大きい限られた資産家に勧めて実行してきました。ただし、詳細は一切公開しませんでした。広がると必ず課税されるからです。
同じ理由で私の顧問先に対しては、タワーマンションを利用した節税は、勧めませんでしたし、意見を求められた時は反対してきました。それは節税に対する税務リスクと、それ以上に節税策が流行れば必ず供給が過剰になり、流通価額が下落すると考えるからです。

たとえ節税策であっても不動産の購入は、あくまでも投資であることを忘れないでください。節税よりも投資リスクをよく考えて実行してください
報道によると1億円で購入したタワーマンションの相続税評価通達の評価額が3600万円だった例があるそうです。この場合の相続税率を40%と仮定すると6400万円×40%=2560万円の節税なので7440万円以上で転売できなければ実際に損をすることになります。
また、これを1億円の借入金で購入した場合、相続税においては他の財産を6400万円マイナスできるので大きな節税効果があります。しかし、転売価額が購入価額より低ければその差額を借金として相続人に残すことになります。相続税評価通達の評価額は、実態に近い時価なのです。相続税や贈与税の額だけに注目していると大切な財産が目減りしていることに気づかなくなります。

なお、この投稿を不愉快に思われる方もいらっしゃるでしょうがあくまでも私見ですのでご了解ください。転載は禁止します。


2015年10月27日(火曜日)

税理士の選び方

カテゴリー: - shiokara @ 17時01分18秒

相続税改正で相続税の専門家がすごい勢いで増えています。相続士というわけのわからない資格もあるようで、税理士以外が相続税の税務相談を行うことは有償無償を問わず税理士法で禁止されていますのでご注意を。相続士とやらに依頼しても申告、登記、協議書の作成をすべて各専門資格者に依頼するので余分な報酬が必要です。相続税がかかりそうでしたら相続税専門の税理士に依頼してください。相続税がかからなくて不動産登記が必要でしたら司法書士に依頼してください。一番安上がりです。
さて久々に2年ほど前に私が相続税の申告をご依頼いただいた方とお会いし、私とご契約いただいた経緯を伺うことができました。その方は税理士を何人か選定して話を聞いて決めたらしいのですが、私以外の税理士は、自己アピールがすごくて、こんなにできるんですっ!私に任せなさいみたいな感じで、仕事を取る気で満々だったとのこと。その中で私は、特にアピールも無く普通に内容について説明していたので、好感が持てたとおっしゃっていただきました。
私は、最初の相談では、契約の有無にかかわらず、相続の概要をお伺いし、おおまかな手続きの流れと必要な書類の一覧表をお渡しして説明した後、具体的な報酬の額を記載した契約書をお渡しして、じっくりとご検討いただくようにお願いしています。
確かにできますアピールはしていませんし、絶対仕事を取るという気迫もないですね。これが良いのか悪いはわかりませんが、相続税を専門にしているので相続税の案件は通常業務なので、できて当たり前で、ありがたいことに経営は順調なので絶対取るという気迫も必要ないです。
基本的に相続税の専門家でしたら,できるアピールはしないでしょうね。
でも相続税報酬は会計業務に比べると圧倒的に高額なので相続税の相談がくれば何とか仕事を取りたいと思うのが当たり前なのでしょうか。経験が少ないとリスクが大きいので絶対安全な申告書を作るのか、知らないので大胆な申告書を作るのか、長年相続税の申告書を作ってますが最適値を求めるのは難しいものです。


2015年1月14日(水曜日)

土地の現地確認はしないと大損

カテゴリー: - shiokara @ 11時21分01秒

先日、四国のとある町に相続財産である土地を現地確認のために行ってきました。土地の評価自体は、固定資産税評価額をもとにした評価をするいわゆる倍率評価地域なので、土地の形状の影響を受けるケースは少ないのですが、念のため必ず現地は見るようにしています。市役所の固定資産税課で評価地図を入手して現地を確認しましたが、長年被相続人が現地に住んでいなかったこともあり、登記や固定資産税の地目の現況では畑となっているのですが、現地を見ると明らかに山林であり畑では無いことが確認できました。そこで、固定資産税課に土地の航空写真を見てもらい地目を再調査してもらうことになりました。地方の農地の場合、相続以外は相手方が農業従事者で無ければ売却、贈与できないので、地目が畑と山林では大違いです。なお、この土地については農業委員会で非農地証明をもらって地目変更する必要があります。
倍率評価地域は税理士によっては現地調査しないケースが多いらしいですが、結構地目が異なる場合がよくあるので最低限、場所の確定と外観は確認する必要があります。ただ今回のような広大な面積の誤りは珍しいですね。
さて農地の場合は、相続税の申告が終わっても相続人が農業従事者で無い場合は大変です。相続は農地を無条件で取得できますが、勝手に処分できません。
これから県や市の農業振興課と相談しながら売却先を探すことになります。
これらを処分して、譲渡所得の申告を済ませるまでが私の仕事です。


2014年12月10日(水曜日)

結婚出産贈与非課税制度?

カテゴリー: - shiokara @ 10時26分22秒

結婚・出産など贈与非課税 上限1500万円、来年度に新制度を新設する案が税制改正で浮上しているとのこと。先の教育資金非課税制度と同等のものなのか。いずれにしても教育資金も結婚出産資金も、もともと扶養者間でのやりとりの贈与税は非課税だったので実質的なメリットは先に資金を贈与できることぐらいでしょう。財務省にすれば、実質の税収に影響がなく、見かけ上、減税がアピールできるので他の増税が実現し易くなることでしょうか。
想定する相続税率が高い資産家にとっては、資金が残って贈与税が課税されても、その贈与税率が相続税率より低いので、十分メリットがあるので活用すべきでしょう。


2014年10月28日(火曜日)

暦年贈与信託

カテゴリー: - shiokara @ 17時29分49秒

三菱UFJ信託銀行が、暦年贈与信託という商品を出しています。概要は、贈与者が最低500万円、最高3300万円までの資金に金銭信託を設定して毎年受贈者に信託を受ける権利を贈与するものです。信託銀行のメリットは贈与者、受贈者ともに金銭信託を長期間保有することができ安定した運用報酬(運用収入−予定配当額、利率0.05%:5年物)を得ることができるのですが、当事者のメリットは何でしょう?
毎年贈与金額を記載した書面を信託銀行に提出し、110万円を超える場合は、贈与税の申告をする。原則一部解約できない。また名義預金の扱いと同じで受贈者が信託口座の印鑑、通帳を管理する必要がある。
簡単に言えば、資金を信託して毎年贈与の手続きをし、契約終了時に贈与を受けた資金を受け取る契約です。当事者にはあまりメリットがないようです。信託銀行にするとおいしい商品ですね。
さて、当事務所は独自の暦年贈与信託をお勧めしています。信託の当事者は、受贈者で、毎年贈与を受けた財産を信託すると言うものです。メリットは、受贈者が幼い時に親権者または贈与財産管理者が信託契約しますのでたとえば20才になるまで勝手に財産を使えなくする等の制限が自由に設定できます。税務署に対して受贈者の財産であることを主張できます。信託ですので財産は強力に守られます。このような契約はプランニングする側には何らメリットが無いので信託銀行はしてくれないようです。


2014年10月22日(水曜日)

金の現物取引について

カテゴリー: - shiokara @ 17時16分30秒

 最近、所得税の調査の際に金の売却について確認があるそうです。平成24年から売却額が200万円超の取引について金取引業者に支払調書の提出義務が課せられました。従って、200万円超の取引で利益が所得税のかかるものは申告をしないと必ず税務署から指摘を受けることになります。なお、200万円以下の取引であっても、税務署は金取引業者に赴いて取引資料を収集することがありますので、所得が生じる場合は必ず申告をして下さい。
 金の売却の場合は、保有期間5年以上であれば、利益から50万円を差し引いた金額の2分の1に課税されますので比較的税負担は軽いと思います。
 注意すべきは購入時の伝票等を残しておくことです。取得時期や価額が分からないと調査の際に売却額の5%を取得価額だと調査官が強要してきたと言う話も聞いていますので無用なトラブルを防ぐためにも、取引資料は必ず保管して下さい。

適正な申告は、一番の節税です。

 国税庁は、節税策で資産の海外流出に神経を尖らせています。実際に資産家を重点的に監視、調査する方針を決めています。相続税調査においても特に修正事項が無いのに海外取引があったと言うだけで調査対象となったこともあります。

従って、海外取引がある場合や名義を確定しにくい金等の資産や親族の預金についても名義預金と見られないように、税務署に主張するための対策を十分に行っておく必要があります。


2013年12月19日(木曜日)

信託

カテゴリー: - shiokara @ 16時00分19秒

前にブログを書いてから1年ぶりです。今年は新たな発展があり研究の成果がでそうです。それは、信託を利用した相続対策です。夫婦に子供がいないが家としての財産を守る必要がある場合や、孫に贈与をしたいが、孫の両親に贈与した財産を使わせたくない場合に効果があります。税務の上では大きなメリットはありませんが、思いを確実に実現できます。詳しくは次回にお伝えできると思います。


2013年1月26日(土曜日)

つかえない?孫の教育資金の贈与税非課税

カテゴリー: - taxkobe @ 23時05分48秒

1月24日にも書きましたが、自民党税調の孫への教育資金非課税制度について解説します。
これは30歳未満の孫に対して1500万円まで孫名義の教育資金目的の信託財産等として支出した資金について、支出したときの贈与税は課さないという制度です。
この資金については教育資金にのみ支出できます。
教育資金とは、学校等に支払う入学金や授業料と塾等学校以外に支払われる金銭の2種類があります。なお、非課税枠1500万円のうち学校以外に支払われる資金は500万円が限度です。
孫が30歳に達したときは、資金の額から支出した教育資金を差し引いた残額について,30歳に達した日に贈与があったものとして贈与税が課されます。なお、孫が亡くなった場合には残額に贈与税は課されません。
<br>
この制度が、減税の目玉のように報道されていますが、30歳になったときの取り扱いは、なぜか報道されていません。誰も大綱を読んでいないのかな?
現状の贈与税でも孫の入学金等を直接支払ったときは実質非課税(相続税法第21条の3◆砲覆里如∋餠發鮃澗して余れば贈与税がかかるというリスクをおかして、この制度を利用する意味があるのでしょうか。現状の非課税の取り扱いを厳密化(扶養控除義務者や通常必要と認められるものの解釈)する意図があるのでしょうか。
このとおりの制度であれば、お勧めしません。
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第21条の3 贈与税の非課税財産
次に掲げる財産の価額は、贈与税の課税価格に算入しない。
一 法人からの贈与により取得した財産
二 扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるためにした贈与により取得した財産のうち通常必要と認められるもの
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
なお、相続税が確実にかかる場合は有効な対策になる場合があります。特に高税率の場合、孫への贈与は世代をスキップするので30才の信託終了の際に残高に贈与税が課せられても節税対策としては有効です。


2013年1月24日(木曜日)

自民党税制改正大綱が公表されました。

カテゴリー: - taxkobe @ 20時01分41秒

平成25年度自民党税制改正大綱が明らかになりました。とりあえず概要をお知らせします。

相続税に関する改正は、次のとおりです。(大綱P44からP50)
1. 基礎控除が3000万円法定相続人1人あたりの控除額は600万円になりました。
2. 税率構造がかわりました。1億円超3億円以下40%が2億円超3億円以下が45%に6億円超が55%になりました。
3. 小規模宅地の居住用の特例対象面積が240平米から330平米に拡充されました。老人ホームに入居した場合の条件が緩和されました。
4. 直系尊属から20歳以上の者への贈与に対する贈与税の税率構造が若干緩和されました。300万円以下15%から400万円以下15%、400万円以下20%から600万円以下20%、600万円以下30%が1000万円以下30%になりました。
5. 事業承継税制について条件が緩和されました。
6. 教育資金の一括贈与における贈与税の非課税制度(新設)
30歳未満の孫に教育資金に充てる目的で金融機関に信託した場合1500万円までは、贈与税が非課税になります。ただし、教育資金を支払った残額がある場合、孫が30歳に達した時点でその残額に対して贈与税がかかります。

相続税関係は概ね以上の通りです。3の小規模宅地については、ありがたい改正です。6の教育資金については、実務上課税されなかったことを法制化して面倒にしただけで、これからは、逆に今までのように孫の教育資金を負担すると贈与税を厳格に課税してくるということだと思います。残額に課税されるというのは相続税がかからない者には利用できない制度です。


2013年1月11日(金曜日)

税制改正論議

カテゴリー: - shiokara @ 17時24分15秒

やっとかつての体制に戻りました。景気を見る限り閉塞感から抜け出せたような感じです。
自民党税制調査会が主導権を持ち財務省と改正案を協議して政府税調が追認します。民主党政権の時はほとんど政府(財務省)が決めていたのを自民党(国会議員)が主導権をもって決めると言うことです。資産家にとっては、多少とも風当たりが弱まった感があります。
ところで政権交代後税制論議が盛んで改正案の伝えられてきますがどこからの情報なのでしょうか。もしかしたら世論の反応を窺うためにリークしているのかもしれません。いずれにしても今月末には全容が判明するそうですので対策を準備しなければなりません。


2013年1月4日(金曜日)

連年贈与(再)

カテゴリー: - shiokara @ 15時52分21秒

今回は未だに流布されている「連年贈与」の誤解について解説します。「連年贈与」とは、たとえば毎年100万円を10年間贈与しますという契約をした場合は、契約した日の属する年分の贈与税の申告で100万円×10年間の1000万円を贈与したことになるという取り扱いのことを言います。これは、国税庁のタックスアンサーに解説があります。

No.4402 贈与税がかかる場合

[平成23年6月30日現在法令等]
毎年、基礎控除額以下の贈与を受けた場合
Q1

 親から毎年100万円ずつ10年間にわたって贈与を受ける場合には、各年の受贈額が110万円の基礎控除額以下ですので、贈与税がかからないことになりますか。
A1

 各年の受贈額が110万円の基礎控除額以下である場合には、贈与税がかかりませんので申告は必要ありません。
 ただし、10年間にわたって毎年100万円ずつ贈与を受けることが、贈与者との間で約束されている場合には、1年ごとに贈与を受けると考えるのではなく、約束をした年に、定期金に関する権利(10年間にわたり毎年100万円ずつの給付を受ける権利)の贈与を受けたものとして贈与税がかかりますので申告が必要です。
 なお、その贈与者からの贈与について相続時精算課税を選択している場合には、贈与税がかかるか否かにかかわらず申告が必要です。

(相法24、相基通24-1)

国税庁タックスアンサーより引用

以上の通り10年間100万円を贈与しますよと言う契約を結んだ場合には定期金契約として、まとめて課税しますよという話で、市販されている解説書によく書いてある「連年贈与で課税されるのを避けるために贈与の日や金額を毎年変えなければならない」ということとは関係が無いことなのです。毎年の判断で贈与するのであればたとえば誕生日に100万円贈与することを何年続けても定期贈与契約にはならないことは誰でもわかることです。逆に相続税調査の時に20年前から毎年200万円づつ毎年同じ日に贈与していたので20年前に課税されるはずですが時効だから課税できません。なんて話が通るはずがありません。また、税務署としても毎年同じ日に定額の贈与があるのを見つけて遡って課税するとしても何年の贈与契約と考えるのでしょうか。7年前に始めたのなら6年の時効で課税できないなんて話になるのでしょうか。実際、私は税務署に居りましたがこの件で課税したという話は聞いたことがありません。もし課税された経験のある方はご連絡いただけないでしょうか。税法の研究者としてどのように課税されたのか大変興味があります。

つまり毎年金額や月日を変えないと連年贈与(定期金契約)で課税されるというのは、おそらく上記のタックスアンサーの解説を見て何も検証しないで何も考えないで書き写しているだけです。専門家としてどうなんでしょう。

ここで大切なのは、毎年の贈与は同額同じ日でもかまわないけれど、実際に贈与が行われたことを証明できるかということが何よりも重要で専門家としてしっかりと確認しないといけないところです。相続税の調査で論点になるのは財産の帰属が誰かと言うことです。毎年贈与していても受け取る側が知らなかったり、知っていても贈与を受けた預金通帳を贈与する人間が管理していたのでは贈与自体が認められなくて贈与者の財産であると認定される可能性が高いのです。ですから贈与を受ける側が当然知っていて受贈者が自由にお金を使える状態であることがとが必要です。私は、いつも贈与する場合は通帳と印鑑を渡して実際に少しでいいからお金を引き出して使った方が良いと言うことを助言しています。


2012年12月28日(金曜日)

政権交代 

カテゴリー: - shiokara @ 14時35分19秒

暗黒の民主党政権がやっと終わりました。期待が大きかっただけに落胆も大きかった。民主党は財務省を使って官僚を管理しようとして取り込まれてしまいました。民主党政権下では消費税の増税はもとより重要な相続税評価減のツールだった生命保険評価、年金受給権の評価改正等、財務省の思惑どおりで資産家が目の敵にされてしまいました。財務省には目の前の税収計算しかできないようで将来の社会のあり方など眼中に無いようです。消費税法改正時に自民党が改正から外した相続税改正案で課税しようとしている納税者は、一生懸命働いて得た収入から所得税住民税を払った残りを、こつこつ貯めた者がほとんどです。二重課税ともいえるものです。こんな方法で格差を無くすと勤労意欲がなくなります。頑張った人には頑張ったなりの報酬を得るようにしなければ社会の活力が失われます。必要なのは最低限の生活を守るセーフティーネットの整備であって相続税による富の再分配という考え方は誤っています。
民主党はミクロ経済の視点しかなかったのでデフレ脱却を日銀任せにした結果的に無策となり、多大の経済的な犠牲者をだしました。今回の自民党は、経済財政諮問会議を復活させ民間議員に東大の伊藤元重教授らを迎えるなど効果のあるマクロ政策に期待が持てます。今回の金融緩和でデフレ脱却の効果がでるとすると,円高で危機に陥った日本企業や生活に苦しむ国民に対する日銀の責任は非常に重いものと言えましょう。
自民党政権に代わり税制審議も政府(官僚)の手から党の税調が主導権を持つようになります。景気が良くなれば何をしなくても税収は増加し財政は好転します。現状のデフレが続けば何をしても財政は良くなりません。増税すれば国民が苦しむだけです。
阿倍自民党の経済対策に期待します。


2012年7月19日(木曜日)

金融機関の相続手続 その1

カテゴリー: - shiokara @ 15時44分22秒

金融機関の相続手続きについて順次UPします。

必要書類ですが一般的に相続人と被相続人の戸籍謄本、被相続人の印鑑証明書が必要です。相続人の戸籍謄本は出生から死亡までのものが一式必要です。手続きの前に書類を一式揃えておくことをおすすめします。戸籍謄本は、市役所、区役所、市民センター等で入手できます。神戸市の場合は、非常に親切で窓口で相続手続きに使用しますと言えば出生から死亡まで一式用意してもらえます。それに比べ、芦屋市は非常に厳密で請求する謄本ごとに請求書を求められます。もう少し柔軟に対応してほしいと思います。

これらは金融機関に原本を提示しますが印鑑証明書以外はコピーした後に返してもらえますので急がなければ1部あればよいと思います。私は、税務署提出用、金融機関手続及び登記用の2部をお勧めしています。なお印鑑証明書は、3ヶ月や6ヶ月の有効期限を決めている金融機関がほとんどです。相続登記や税務署の場合は、特に期限はありません。

解約手続きは、遺言書や遺産分割協議書により行いますが、分割が決まっていなくても全員の実印があれば、代表者を決めて代表者の口座に解約した資金を振り込むこともできます。

今回はゆうちょ銀行の手続きです。
郵便局を窓口にして実際の手続きは貯金事務センターで行われます。

手続きの用紙は郵便局の窓口かゆうちょ銀行のHPからで入手できます。

貯金残高証明や預金の有無の確認をするには、「貯金照会書兼回答書」を使用します。請求者は、被相続人で請求に当たっては相続人と被相続人の関係の証明書類として戸籍謄本が必要になります。

解約手続については、郵便局の窓口で「相続確認表」を入手して、相続関係を及び代表相続人を記入して窓口に提出すると貯金事務センターから「貯金等相続手続請求書(名義書換請求書兼支払請求書)」等の書類一式が送られてきます。案内書に従って書類に必要事項を記入し実印をおして郵送で請求します。
詳細はゆうちょ銀行のHPを参考にしてください。このHPから用紙をダウンロードできます。


2011年11月16日(水曜日)

税制改正

カテゴリー: - shiokara @ 17時11分32秒

相続税の改正(増税)が見送られることが確定しました。資産家の顧問としては正直ほっとしています。それにしても改正のアナウンスがあってから「相続税専門のHP」がものすごい勢いで増えました。ビジネスチャンスとでも考えたのでしょうが、そんなに簡単なものではないので、たくさんの相続人が税理士の経験の糧になるのですね。
ところで高齢化社会のためには消費税を増税するしかないと総理を使って財務省が息巻いておりますが、皆様は消費税導入の時の理由を覚えておられますでしょうか。私は、当時消費税担当官として各種団体に対する説明会の講師として働いておりました。その時に皆さんにお話しした内容は、高齢化社会の為に消費税が必要なので導入に理解を頂きたいということでした。私はこの時、納税者に嘘をついたことになります。結局、消費税は高齢化社会の為には使われずに、今からの増税分を高齢化社会のために使うと言っているのですから。今回の増税もどうなることやら。


2011年4月12日(火曜日)

税法のこと

カテゴリー: - taxkobe @ 02時11分33秒

依頼が集中して更新ができませんでしたがやっと余裕ができました。
税理士と税法についていつも思うことがあります。税法上、どのように判断すれば良いのか迷う事例があったとします。この時何を拠り所にするかですが、当然税法を調べて、その運用について通達を調べます。その後に、国税庁の公開事例集、市販の事例集を確認します。ほとんどこれで答えが出ます。では事例集に出ていない場合はどうするのか。私は、税法、通達から答えを出し、確証がない場合は、不服審判所の裁決や判例を確認して答えを出します。ただし、さすがに誰もしていない節税策で金額が億を超えるものについては、国税局の事前確認制度を利用しました。(内容が節税策だったので非公開でした。)
さて、他の税理士がどうしているかというと、まず市販の事例集で調べるケースが多いようです。法律をあまり見ない。だから事例集にないと判断できないことになるらしい。知り合いから聞かれることがありますが、法律と通達で説明しても事例集がないと安心できないらしい。だから国税局の相談室は、税理士からの質問が多かったので、今は廃止されました。そこで、税務署や相談室が何か判断に使う特別な事例集をもっているかのように思いますが、実は、税法、通達、市販の公開事例集で、税理士と同じもので判断しているのです。ですから税理士と調査官は同じ土俵で相撲を取っているのです。調査官にも当然誤りがあります。本人の税法の理解が悪く、無茶を言うことも良くあることです。調査は事実関係と法解釈の戦いです。事実関係は納税者の行為によっては、争えない場合もありますが法解釈は事前に検討すれば負けることはありません。そのためには事例集に頼らず税法を理解することが必要なのです。


2010年6月22日(火曜日)

政府税制調査会の動向

カテゴリー: - shiokara @ 16時02分02秒

依頼を受けすぎてしまい、新規依頼をお断りする等ご迷惑をおかけしました。7月に入りましたらご依頼にお答えできると思います。
さて、このブログも更新できない状況が続いていましたが、本日の税制調査会の資料に資産税(相続税等)に関する項目がありましたので記載します。
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平成22年度 第2回 税制調査会(6月22日)資料

相続税・贈与税
〇 格差是正の観点から、相続税の基礎控除の引下げ等による課税ベースの拡大、税率構造の見直しについて平成23年度改正を目指すべき。
〇 改正に当たって納得を得るという観点からは、バブル期の地価急騰に伴い引き上げられてきた基礎控除等が地価の下落にもかかわらず引き下げられていないことに加え、金融資産の増加、相続人自身の高齢化による担税力の増加、老後扶養の社会化といった環境の変化が指摘される。
〇 相続税の増税は消費促進的という視点も踏まえるべき。
〇 課税方式の変更の検討は、民法等との関係もあり、拙速にならず慎重に対応すべき。
〇 補完税である贈与税も同様に格差是正の観点から見直すことが必要との意見、住宅取得等資金の贈与に係る非課税措置は世代間格差を引き継ぐことになるため期限に留意することが必要との意見がある一方、当該措置は現下の経済情勢から適当との意見があった。
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やはり相続税の控除金額を下げて課税ベースを広げるようです。格差解消と消費促進のために相続税を増税するから早く財産を使いなさいということのようですが対処療法ではなく、税制も教育もすべて含めて将来日本をどのようにするのかを良く吟味して制度設計をしていただきたいものです。
相続税は、人より努力をして収入を増やし、たくさんの所得税を支払ってためた財産に更に課税する税金です。単純に考えると現在の税制で最高税率は50%の所得税、50%の相続税ですから結果的には収入の75%が税金と言うことです。これをさらに増税するといことは、何のために人よりもしんどい思いをして努力して収入を得るのか分かりません。現在のまま増税すれば、それこそ天下り役人を養うために働いているようなものです。税制がどのように変わろうと依頼者の財産を守るためにベストを尽くして行こうと思います。


2010年5月28日(金曜日)

まだまだ続く税法改正

カテゴリー: - shiokara @ 13時19分31秒

民主党が政権を取ってから、財務省の意向どおりに税法改正が進んでいるようです。いままで節税対策として活用されていた、年金の評価、小規模宅地の特例、賃貸物件の消費税等ついて節税策が取れないように改正されました。今までの自民党政権下でも財務省が要望していたのですが改正には至りませんでしたが、政権交代後は全て節税対策を防ぐためと主張すればすべて財務省の思いどおりに改正が可能となりました。現在は、相続税法の根本的な改正を目指しているようです。詳細についてはいまだ見えてきませんがいずれにしても増税になる可能性が高いと思われます。


2009年12月18日(金曜日)

定期金評価の改正案公表 速報

カテゴリー: - shiokara @ 14時02分02秒

先ほど税制調査会の資料に定期金評価の改正案が公表されました。

定期金評価について経過措置が記載されています。
予想される最短の適用となりそうです。

内容は、定期金に関する契約が、平成22年3月末までに
締結されその権利を平成23年3月末までに贈与、相続した場合は
現行の規定を適用できますが、23年4月以降に贈与相続された場合は
改正後の規定により評価します。
また、定期金に関する契約が22年4月以降に契約された場合については
改正後の規定により評価します。
これでいよいよ定期金評価による対策ができなくなりました。

ただこの改正案によると相続時に定期金評価できるということで契約した保険契約に多大な影響がありそうです。

税制調査会HP
・主要事項・要望項目等に関する最終整理案
 (資産税関係)

 


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